カナダの薬局リアルガイド!風邪をひいたら薬局へ行く、驚きの理由とは

TRIP

ワーキングホリデーや旅行、留学先としても人気のカナダ。でも、もし現地で体調を崩してしまったら? 薬が必要になったら? そんな時に役立つカナダの薬局事情を、薬学生のよしこ(仮名)さんに聞いてみました!

 


カナダ・アルバータ大学での研修


アルバータ大学薬学部の実習室

―早速ですが、よしこさんがカナダの薬局事情に詳しい理由を教えてください。

「私が通う大学の海外研修プログラムを利用し、2ヶ月間カナダのアルバータ大学に留学したんです。アルバータ大学はアルバータ州の州都エドモントンにある総合大学です。

留学中はアルバータ大学の薬学部で現地の学生と一緒に講義を受けたり、薬局見学に行ったり、実習にも参加しました。OGの方々に現場のお話を聞けたのも貴重な体験です」

実習中のよしこさん

研修プログラムを通して貴重な経験を重ねたと語るよしこさん。ですが、留学したのは真冬で、なんと連日−20℃! 寒さが本当にこたえたそうです。

「Ice Castle」という氷のイベント

さらに、カナダでは州ごとに制度が違うため、今回はアルバータ州の薬局事情を教えてもらいました。


日本には無い、薬局・職種がある!


―日本とアルバータ州の薬局、薬剤師の役割の違いを教えてください。

「大きな違いは、カナダでは分業化が進んでいることです。

日本にはない“コンパウンディングファーマシー”という薬局があります。直訳すると、“配合薬局”です。

シロップの調整とか軟膏の混合を必要とするような処方が出たときに、患者が訪れた薬局からそこに処方が回されて、薬を調整し、薬局に送り返すというイメージです。

日本では1つの薬局内で行われている作業が分業化されているんです。

ただ、普通の薬局と比べ数はとても少ないですし、患者さんが直接行く機会はほぼないと思います。

街中の薬局

また、人の役割も分業化されていて、薬剤師とは別資格の“テクニシャン”という職があります。

調剤とは『他に飲んでいる薬などを問診して、薬を取り揃えてから患者さんに説明する』という一連の作業全てのことを指します。

その作業の中で、テクニシャンは薬を取り揃える技術部分を担当します。テクニシャンの養成学校もあるんです」


カナダで体調を崩したらどうする?


エドモントンの街並み

―日本との仕組みの違いがわかったところで、実際に薬局を利用するときに役立つ知識を教えてください。

「体調がすぐれないな、と感じたらまずは薬局へ行くのをオススメします。というのも、アルバータでは薬剤師が注射や処方までできるんです。認定薬剤師という資格があれば、少々難しい処方もできます。もちろん病院に行ったほうが良さそうな場合は、そう適切にアドバイスしてもらえますしね。

ただ、病院は無料で受診できますが、予約が取れず数日待ちもざらです。背景には深刻な医師不足があるようで、分業化が進むのもこの理由からです。

また、日本だとドラッグストアに売っているような一般的な薬(OTC医薬品)も薬局で数多く販売しています。なので、一ヶ所で処方箋医薬品もその他の薬もどちらも手に入るんです。しかも一般的な薬は日本より安く、気軽に購入できると思います」

―例えば、旅行中でも同じように薬は買えるのでしょうか?

「日本のドラッグストアのような感覚で、旅行者でも風邪薬など一般的な薬は問題なく買えます。薬剤師さんにしっかり相談すれば最適なものを出してくれますので、安心して利用してくださいね」

薬を混ぜて飲みやすくするための小児用グミと説明のメモ

「お薬手帳はなく、州内の病院、薬局ともに患者情報を全てデータで共有しています。なのでどこに行っても継続した治療ができます。

薬局ではカウンセリング(問診)が1人につき約30分など、長くて丁寧だと感じました。やっぱり薬剤師の役割が大きいからこそ、患者さんと細かいところまで共有しているのではないでしょうか。

これを活かして、決められた回数だけ同じ処方箋を使うこと(Refill)もできます。

慢性疾患のある人なんかは、毎回病院に行く手間が省けてとても助かりますね。

あと、カナダは保険制度もきちんと整っていますよ」

―ちなみに、外国の薬を日本人が服用しても大丈夫なのでしょうか?

「ほとんどの薬は大丈夫だと思います。ただ、体格差による量の差などはあるかもしれないので、いずれにせよ自己判断ではなく薬剤師としっかり相談してください。日本でもそうですが、薬剤師を多いに頼って欲しいと思います」

最後に、薬局でよく聞かれる英語のフレーズを教えてもらいました! 是非参考にして、心強い薬剤師さんを頼ってくださいね。

 

今日はどうされましたか?

What brings you here today?

少し面談をしてもいいですか?

Do you mind if I ask you a few questions regarding your health so that I can give you the best medicines?

それはどんな感じですか?

What is it like?

いつからですか?

When did it start? How long did it last?

大きな病気を患ったことはありますか?

Have you had any major illness?

今まで何かでアレルギーを起こしたことがありますか?

Have you ever had any kind of allergic reaction before?

○○を服用するとどんな症状が出ますか?

What kind of reaction does ○○ cause for you?

食品や環境因子も含め、ほかにアレルギーはお持ちですか?

Do you have any other allergies including foods and environmental factors?

ほかに何か薬を飲んでいますか?

Are you on any other kind of medication?

OTC薬※やサプリメントも含めてほかに飲んでいるお薬はありますか?

※ドラッグストアなどで買える一般的な薬

Are there any other medications that you are currently taking including supplements and OTC?

お酒はどれくらい飲まれますか?

How much do you drink?

タバコは吸われますか?

Do you smoke cigarettes?

一番心配なことは何ですか?

What worries you most about it?

この薬は○○という薬です。

This medicine is called ○○.

痛みを和らげる薬です。

This medicine is  a pain reliever.

熱を下げる薬です。

This medicine will lower a fever.

鼻水(くしゃみ、咳)を抑える薬です。

This medicine controls nasal discharge (sneezing, coughing).

こちらが処方箋の○○日分です。

Here’s a ○○-day supply of your prescription.

毎食(朝食、昼食、夕食)の30分後にこの薬を服用してください。

Take this medicine thirty minutes after eating each meal (breakfast, lunch, dinner). 

質問はありませんか?

Do you have any questions?


美の旅編集部:現在は、新型コロナウイルスの流行によって、本記事の現状とは異なる場合があります。

Aretiライター|セイナ

フリーライター。働き方・生き方の記事を中心に執筆しています。ライターを初めて間もないですが、幼い頃から大好きだった書くことで生きていこうと奮闘中。 大学でも...

プロフィール

関連記事一覧