何よりバカンス!自由と責任の国フランス

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フランスは、多くの人にとって何だかお洒落なイメージ。世界遺産があちこちにあって、街全体が美術館のよう。スラッと手足が長くて小顔の、モデル体型な人たち…。美しい教会、大きな公園、バターの香り漂うパン屋さん…。
この国の魅力にとりつかれた人の多くは、フランスの美しい景色、雰囲気に魅了され、美味しい食べ物の虜になっています。パリを歩けば、まるで気分はパリジェンヌ!

だからといって、フランスは気位の高い、近づき難い国なのかというと、全くそうではありません。フランスにはゆったりとした時間が流れています。人々の気質は全体的に自由でのんびり屋さん。ちょっとわがままで気ままな猫みたい、と表現する人もいますが、そんな所もフランスの魅力。
フランスの人々は、老いも若きも太陽の下が大好き。特に暖かい季節、アイス屋さんやカフェのテラス席は満席です。気ままにお昼からワインを飲む老夫婦、学校帰り、ホイップクリームをたっぷりのせたアイスを嬉しそうに食べる少女たち。サンドイッチを食べながら、昼下がりの読書をするマダム。日に焼けようとも、ホコリが入ろうとも、すぐそばを車が通ろうとも、気にしません。太陽の下、気持ち良いそよ風を感じながら、時を過ごしたいのです。

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そんなフランスでは、誰もがゆったりとバカンスを楽しみます。誰にも急かされることなく、自分一人の時間、家族や愛する人との時間をたっぷり楽しみます。
“バカンス”はフランス語で休み、という意味。もともとは空(から)という意味の言葉です。というのも19世紀に、バカンスは貴族つまりお金持ちが、何もしないでいる時間のことを指していました。20世紀になり、フランスは社会主義政党が政権を握り、一般の人々が快適な環境で過ごせる政策が始まります。長期間のバカンスもその一つで、まず1936年に2週間の有給休暇が法で認められ、1956年に3週間、1969年に4週間、ついに!1982年には5週間の連続休暇が認められて、今に至っています。バカンスはフランス人にとって、人が元気に生きていくために無くてはならないものなのです。

というわけでフランスでは頻繁に、お休みがあります。仕事も土日はお休み。平日も、夜までなんて働きません。夕方になれば、ほとんどの人は仕事を終えてご帰宅。ある男性は一年に最低2ヶ月、まとまってバカンスを取ります。中米の島に行って、インターネットもつながらない、電話も通じないような環境で、家族とゆったり時間を過ごすのだそうです。
レストランや個人のクリニックも、夏のバカンス中はお休みがほとんど。街全体が、閑散としていることもあります。歯医者さんに行きたい人は、ドクターがバカンスに行く前に治療に行くべき!というのも、自由と責任の国フランスならではです。
子供たちにとっても、バカンスは大切。ほとんどの小学校は、水曜は半日だけの授業。そして土日はお休み。夏と冬ににまとまったバカンスがあり、春と秋も少し、バカンスがあります。学生に、クラブ活動や部活なんていうものはありません。学生塾も、見たことがありません。学校が終われば、帰宅。家族や友達とたっぷり、時間を過ごすことができます。

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大切な連絡があっても、なかなか電話がつながらない…という時、もしかしたらその人はバカンス中かもしれません。誰にでも、バカンスが必要です。遊んだり、何もしないでリラックスしたりする時間を、たっぷりと取って、そのためのお金はいとわない人たち。彼らの自由でのびのびした表情はきっと、バカンスのおかげなのかもしれません。

もし日本にもバカンスの文化があったら…と考えずにはいられません。それでも、日本の文化にあってフランスにはほとんど無い特色がああるのも事実。コツコツまじめに働き、与えられた仕事をきっちりこなす。時間に遅れず、テキパキ仕事をこなす。これはまさに日本にとって美徳と考えられてきました。日本人にとっては社会人が一か月以上の休暇なんて長すぎる、と思うかもしれません。こうした価値観の違いがある限り、日本にフランスのようなバカンス文化が根付くことは無いでしょう。それでも一人一人としては自分に必要な休暇をきちんと取って、リラックスしていきたいものです。“人が元気に生きていくためにバカンスは必要”。きっとこれは世界中誰にとっても、真実です。

美の旅編集部(Areti)

東京・日本橋発のベンチャー美容ブランドAreti(アレティ)がお届けする「美の旅」では、知っていると、毎日がちょっと楽しくなる情報をお届けします。

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