身体が疲れて思うように動けない、気力もなくなってしまったという経験はありませんか?
不規則な生活や、身体の冷えなどにより疲れは取れにくくなってしまいます。
そこで、今回は長引く疲れの原因と疲労回復の方法をご紹介いたします。
疲労を回復してすっきりとした身体を手に入れましょう。
1.疲労の種類
まず疲労の種類についてみていきましょう。
その症状や原因によって大きく3つに分類することができます。
●抹消疲労
目の疲れによる眼精疲労や、筋肉疲労など脳以外の部分が原因となる疲労のことです。
動き続けた後の倦怠感や身体のだるさもその一つで、単純な疲労なので十分な休息をとることで回復することができます。
●中枢性疲労
脳が原因となる疲労のことで、長時間の緊張状態を強いられることで十分に機能しなくなった状態です。
この状態が長期間続くと、認知機能の停滞や脳機能の障害を招く場合もあります。
自然の状態での回復が可能かどうかで生理的なものと病的なものに分類されます。
・生理的疲労
病気以外での体の疲労のことを指します。
休養をとることで自然に回復することができます。
・病的疲労
病気を原因とした疲労のことを指します。
休息を取っても、原因となる病気が治癒しない限り
だるさや倦怠感は継続・悪化してしまう可能性があります。
こちらの場合は医療機関を受診しましょう。
●精神疲労
心(精神)が原因の疲労で、心がいつものように機能できないことを指します。
無気力・無関心・神経過敏・不安感などの症状が現れるのが特徴です。
これら3つの疲労は混ざりあうことも多いので、自分が疲れているのはどこかを見極めそれぞれに合わせた対処をしましょう。
2.疲労回復に有効な食べ物
疲労回復に効果的な食べ物としてウナギが有名ですが、実は疲労回復効果は証明されておらず
むしろ高脂質であることから胃の負担が大きくなり余計に疲れてしまいます。
では何を食べるとよいのでしょうか。
・鶏むね肉
近年疲労の回復効果のある食材として注目されているのは鶏のむね肉です。
鶏の胸肉には抗酸化作用がある「イミダペプチド」という成分が大量に含まれています。
これは疲労の原因となる細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用があり、疲労を軽減することができます。
・クエン酸を含むもの
レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、梅干し、お酢などの酸っぱい食材に多く含まれています。
クエン酸はエネルギー効率を高め、疲労を軽減する効果があります。
・水分
十分な水分補給は老廃物を除去し、新陳代謝を高める効果が期待できます。
お茶(ほうじ茶・麦茶・ハーブティーなど)やお水をはじめ、お酢を水や炭酸水で割ったビネガードリンクもおすすめです。
詳しくは
デトックスティーで身体を中から綺麗にしようでどうぞ。
疲れを感じているときには、内臓も疲労していることも多いため、
よく噛むことを意識して消化吸収の良いものを食べるようにしましょう。
3.疲労回復のための入浴法
温泉のイメージから、疲れをとるためには熱々のお風呂に入るイメージがありますが、
あまり熱すぎると疲れをためてしまう恐れがあります。
・ゆるめのお湯につかる
ぬるめ(38〜40℃)の入浴は、副交感神経が優位になるため、睡眠前のリラックスに効果的です。
体の奥底の深部体温を上げることで血行がよくなり、入眠する時刻には深部体温が下がって深い眠りに入りやすくなります。
・足浴をする
入浴は疲労回復に効果的ですが、中々毎日溜めて入るのは難しいという方におすすめなのが、足だけを湯につける「足浴」です。
「第二の心臓」といわれる足を温めると、全身の血行が改善されるので疲労やむくみの解消に効果的です。
湯に粗塩をひとつまみ入れると 湯が冷めにくくなり長く浸かることができます。
4.軽度の運動
疲労回復のためには身体を休ませるだけではなく、動かすことも効果的です。
疲労状態の体は筋肉が固まっているため血行が悪くなり、老廃物が溜まったままになってしまいます。
そのため体を動かすことによって、全身の血行が良くなるため、
体内にたまった疲労物質を取り除く効果が期待されています。
このように積極的に体を動かして疲労を軽減させる方法を「アクティブ・レスト」といいます。
ストレッチやウォーキングなどの軽めの有酸素運動や、
通勤での階段の利用など少しの動きでも疲労回復につながります。
5.睡眠の質の改善
そして最後に一番重要なのが睡眠です。
睡眠が不足することによって自律神経が乱れると疲れが取れにくくなったり、体調を崩しやすくなってしまいます。
質の良い睡眠を取るためにはどうすればよいのでしょうか。
・単調な時間を作る
刺激があるといつまでも脳が興奮してしまい眠れなくなるので、夕食後や入浴後くらいから刺激を減らしていきましょう。
テレビや映画など熱中してしまうものは避け、頭を使わずにリラックスして楽しめることをやるようにしましょう。
特に、電気を消してからスマホを見てしまうのはブルーライトの影響を強くし、脳を覚醒状態にしてしまうため
寝る少し前からスマホやパソコンは遠ざけることが大切です。
また、ある程度決まった時間に入浴し、布団に入ることで脳の活動スイッチが切りかわり眠り易くなります。
・ 強い運動とブルーライトは遠ざける
寝る前に筋トレなどの運動をやりすぎると、脳が興奮して眠りにくくなってしまいます。
軽いストレッチ程度にとどめ、激しく身体を動かすのは避けましょう。
・就寝3時間前には夕食を済ませる
食事をしてすぐに眠ると、同じ睡眠時間でも眠りが浅くなったり、疲れが抜けにくくなったりします。
これは体は消化活動を優先するため、内臓が休息する時間が短くなるからです。
帰宅するのが遅く、就寝までの時間がどうしても短くなってしまう時は、
消化の良いものを少量摂るだけにとどめておきましょう。
いかがでしたか、生活の中で疲労はどうしても溜まってしまうものです。
身体の声を聞いて、疲労をこまめに取り除くようにしたいですね。
対策をしても疲れが残っているようであれば、無理をせず医療機関を受診しましょう。