読みもの
魔法にかけられて
女性なら誰もが憧れるプリンセス。
今回おすすめする映画「魔法にかけられて」は、魔女に追放されたプリンセスがおとぎ話の世界から現実の世界へ来てしまうお話です。
ただのプリンセスストーリーではなく、現代社会に生きる女性へのヒントが散りばめられています。
舞台は現代のニューヨーク。
持ち前の優しさと明るさを武器に、未知の世界で今まで経験したことがないことにどんどん挑戦していくプリンセス・ジゼル。
セントラルパークの真ん中で歌い踊り、気に入ったドレスがなければカーテンでドレスを作ってしまう。
自分の気持ちに正直でまっすぐなジゼルの行動は、周りの人の気持ちさえ動かしていきます。
初めて抱く怒りの感情に戸惑いながらも、その気持ちをしっかりと受け止めます。失敗しても、落ち込んでも、周りにどう思われようと気にしない。
皆に優しく接し、自分らしく、強い信念を持って前に進んで行くジゼルは、私たち女性がお手本にしたい女性像そのもの。
そして、そんなジゼルと対象的なのが、現実世界の女性ナンシー。
ナンシーは、社会では自立したひとりの女性。周りを気にしすぎるあまり自分の気持ちに正直になれません。でも実は愛情を欲している。そんな現代女性の複雑な心の中を表現しているので、共感する女性も多いはず。
これまでのプリンセスストーリーでは、プリンセスはプリンスに選ばれる、つまり男性が女性を選ぶというストーリーが多いですが、この映画では、ジゼルが男性を選びます。それもプリンスではない男性を。
そしてナンシーは、正直になれなかった自分と、これまで築き上げてきたキャリアを捨てて、現実世界を飛び出してプリンスと一緒におとぎ話の世界へと旅立ってしまうのです。
対照的な二人の女性が私たちに教えてくれること。
それは、
—未知の世界へ飛び出してみること
—やったことがないことに挑戦してみること
—自分の気持ちに正直であること
この映画には「自分に正直なら幸せを見つけることができる」という前向きなメッセージが込められています。
そして映画のおすすめポイントをもうひとつ。
大人になるにつれて忘れていた、夢見がちな心や遊び心を思い出させてくれる大きなパフスリーブの純白ドレス、見ているだけで元気になれるカラフルなカーテンドレス、ロマンチックな気分に浸れる小花柄のドレスと、ジゼルが来ているドレスも女性のハートを掴みます。
ちょっと疲れた時、落ち込んだ時、この映画を見れば自然と笑顔になり、前向きで幸せな気持ちにしてくれます。
最後に、映画の中で魔女はニューヨークのことを
「永遠の幸せなど存在しない場所」
「様々な悲しみが溢れている場所」と呼んでいます。
そんな現実の世界を生き抜く私たち。
忘れかけていた気持ちを思い出しながら、心の声に耳を傾けてみませんか。
それこそが美への近道かもしれません。
魔法にかけられて