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【特集:私の好きな花】桜と菜の花のコラボレーション
花々が咲き揃う季節になりました。
冬の間眠っていた木々たちが、芽を吹き花を咲かせるとき、生命力の強さを感じますね。
日本には四季があるので、その季節ごとに色々な花を楽しめ、つくづくこの国に生れて良かったと感じます。
それを特に強く感じることが出来るのは、やはりこの花『桜』ではないでしょうか。
残念ながら、今年の春は思いっきり楽しむことが出来ず、巣ごもり生活が続いています。
せめて写真で楽しんで貰おうと、過去に私が訪れた素晴らしいスポットをご紹介しますので、疑似お花見して下さい。
桜。
この花が嫌いな日本人っているでしょうか…。
この花を見ていると、心穏やかになり、優しい気持ちになれますよね。
私は春になると、いろいろな場所へ桜を観に行くのですが、特に好きなのは、桜と菜の花の共演。
淡いピンク色と黄色のコントラストが、可愛くて夢中で写真を撮ってしまいます。
では、関東近郊で、この2ショットを観ることが出来る、素敵な場所へご案内しましょう。
小湊鐡道
千葉県市原市の五井駅から同県夷隅郡大多喜町の上総中野駅までを結ぶ小湊鉄道は、駅舎や路線周辺の風景も、どこかノスタルジックな雰囲気があって人気です。
特に、4月上旬になると、桜と菜の花を一緒に鑑賞することができ、レトロな列車と共に写真に収めようと、アマチュアカメラマンが挙ってやって来ます。
桜と菜の花の鑑賞は、里見駅〜月崎駅間がおすすめで、飯給(いたぶ)駅も撮影スポットとして人気があります。
三春の滝桜
福島県田村郡三春町にあるベニシダレザクラ。
1922(大正11)年に国の天然記念物の指定を受け、日本三大桜のひとつに数えられています。
樹齢推定1000年超で、その咲く姿が滝の様に見えるところから、滝桜と呼ばれるようになりました。
樹高は12mもあり本当に見事な桜です。
滝桜と菜の花のイメージは、実はあまりなく、菜の花が咲いているのは一部だけで、正面にはなく、桜の向かって右手のゆるい坂を上った所に咲いています。
花見山公園
福島県福島市にある花卉園芸農家さんの私有地で、所有者が公園として市民に無料開放しており、特に春の花見シーズンには、多くの観光客が訪れる人気のスポット。
東海桜を初め、梅、桃、ソメイヨシノ、レンギョウ、ボケ、サンシュユ、モクレンそしてツバキ等が、ここだけでなく、周囲の一帯に色々な種類の花が咲き乱れます。
その美しさは、まるで桃源郷のようだと、写真家の秋山庄太郎氏も言うほど。
菜の花との共演が見られるのは、公園の駐車場から少し歩いた所になります。
権現堂堤
埼玉県幸手市内国府間にある、埼玉県内はもとより関東地方でも有数の桜の名所と知られている所。
約1000本のソメイヨシノが1kmにわたって咲き誇り、堤の周辺の菜の花とのコントラストはそれはそれは見事です。特に広大な敷地に植えられた、菜の花は圧巻。それに負けじと、桜も大木が多いですね。
実はここの桜、かつては6 kmにわたり約3000本あったと言われています。
権現堂川が廃川になってしまった事や、終戦前後の混乱や燃料にするために、その多くが伐採されてしまったのですが、新たに植樹され現在に至っています。
規模は縮小しましたが、2000年には「21世紀に残したい・埼玉ふるさと自慢100選」にも選出されるなど、人気のお花見スポットとして健在です。
如何でしたか?疑似お花見。
来年、また大手を振って桜を愛でに行くことが出来るよう、願って止みません。