読みもの
バレンタインデーで、ドキドキした淡い思いを再び抱きたい
2月といえばバレンタインデー。
とおいとおい以前のお話を、バレンタインデーという言葉で思い出しました。
バレンタインデーといえば、片思いの好きな人に手作りのチョコレートを渡すという昭和の時代のお話です。
バレンタインデーの二日前に、クラスの女友達から電話があり、チョコレートを作っているけどうまくいかないから手伝ってほしいとのこと。
自転車に乗ってその子の家に行くと、寒い台所で彼女は板チョコをお鍋で一生懸命溶かしていました。
当時は、今のようにインターネットでチョコレートの作り方が一瞬でわかる時代ではなく、図書館で借りたお菓子の作り方の本をもとに、初めて作る手作りチョコレートは、中学生にはハードルが高い課題だったようです。
呼ばれて言った私も、チョコレートは作ったことが無く、本を読みながら二人で四苦八苦して、やっとできたチョコレートは、正直とても見栄えの良いものではなかったと記憶にあります。
チョコレートづくりを手伝ったお礼に、私の手元にも少し不格好なチョコレートが出来上がりました。
バレンタイン当日、彼女は片思いのクラスの男子に苦労して作ったハートのチョコレートを手渡したようですが、その後の結果は…どうだったのでしょう?
私はというと、同じ部活の先輩に不格好なハートのチョコレートを、ドキドキしながら手渡した記憶はあります。でも、ありがとうの言葉だけでその後の関係に変化はなかった切ない思いをしたように感じます。
歳を重ねて大人になるにつれて、人を好きだと思う気持ちに変化が生じてくるのはどうしてなんでしょうね。
10代の頃の、人を思うドキドキとした淡い思いを抱くことができれば、きっといつまでも輝き続けられるのではないかと思うこの頃です。