5月10日は“母の日”。今年は家族のために3食作り、片付けも、仕事もと、いつも以上に忙しいお母さんたち。感謝する日だったのが、いつのまにか感謝される側になったという方も多いはず。今はギフトを選びのお出かけも制限されているから、世のお母さんたちにエールを送るべく、Areti.(アレティ)の美の旅編集部が3人の女性に、母になってからの“母の日”について取材しました。第一回は、日本の手仕事を集めたkokoshi cafeオーナーの白鳥裕美さんです。 少しずつ手が離れ、愛おしさがこみ上げる 11歳の女の子、9歳の男の子の母親でもある白鳥さん。子どもたちは親の知らない一面が出てきたり、それぞれの世界が広がる年頃ですが、1日の出来事を楽しそうに話してくれるときや、寝る前に必ず「大好きだよ」と言ってくれるときなど、まだまだ子どもたちにキュンキュンしているそう。「泣きながら抱きついてきたとき、夜中に私のベッドに移動して寝ている息子の姿にも? 年々、母としての余裕ができているのか、手が離れるたびに愛おしく思い、自分でも驚くほど小さなことでも可愛いなと感じながら、子どもたちとの毎日を楽しんでいます。私の存在を誰よりも必要としてくれ、どんな私でも大好きだと言ってくれる子どもたち。全力で信頼してくれることも嬉しいからこそ、人に対して誠実であり続けたいです。母としては至らない点がたくさんあるけど、それも含め、ひとりの人間としての姿を子どもたちに見せていけたら。そうすると自然と自分の理想を突き詰めていくことにもなるのかなと感じています」 今伝えたいのは、改めて「ありがとう」の言葉 今は離れて暮らす母親に対し「一緒に暮らしていたときは過保護だと、ときに煩わしく思ったこともあった」と言います。けれど、自身が母親になって、なぜあれほど心配していたのか、どれほど大事に育ててくれたのか、今では全て理解できるように。「仕事を持っていた母ですが、できる限り傍にいてくれて、どんなときでも話をきちんと聞いてくれたことが、実は当たり前ではなかったということを実感しています。子育てに対する姿勢すべてを尊敬しています。なかなか母のようでありたいと努めていても、できることではないですね。私がお花好きなので、母の日は毎年花や珍しい観葉植物を贈ったり、テレビ電話で話をして過ごしています。今年は母が好きそうな可愛らしい紫陽花を見つけたので、送る手配をしています」 個人の時間、親子の時間。どちらも大切に 休校が続き、子どもたちと過ごす時間が増えている今、母親はつい口出しをしたくなりますが、白鳥さんが意識しているのは“過干渉にならないこと”。「子どもたちも自分の時間が必要で、自分で物事を考えて行動することができるはず。とは言え、ずっと“個人”でいるのはつまらないので、読みたい本を大量に買って感想を言い合ったり、一緒にお料理をしたり、映画を観たり、親子で楽しめる時間もお互いに無理なく持てている気がしています」娘さんから見た白鳥さんは「優しくて、どんなときでも応援してくれる」お母さん。息子さんから見た白鳥さんは「お肌がツルツルで可愛い」お母さん。なんだか理想的なお母さんで羨ましい!「息子は、お母さんはずっと若いままだと思い込んで(思い込みたい?)いるので、プレッシャーに感じつつも、期待を裏切らないようにもがいていますよ(笑)」 <プロフィール>白鳥裕美/kokoshi...